墓前祭は、武田東山先生・鐘?三郎先生の御霊を慰霊し、その功績を顕彰するために、上青木公民館が主催し、毎年5月3日に斎行されています。
武田東山(たけだとうざん)先生は、明治二年、青木天満宮の境内に私塾「泡来舎(ほうらいしゃ)」を設立し、二年後には青木小学校を創立され初代校長先生となられます。三潴郡で最も早く創立された小学校です。時代は維新黎明期。廃藩置県が断行され、鳥羽伏見の戦いや佐賀の乱・秋月の乱など、動乱が次々におこった世相不安定なこの時代です。先生の教育に対する先見の明にはただただ感服するばかりです。
一方、日清戦争の大英雄鐘?三郎先生は、苔梅寺(たいばいじ)天満宮の社僧の家に生まれました。身体は小さかったのですが、剛胆で文才優れた特性を生かし、敵地動静を探る諜報活動を行われました。送られた情報には、作戦計画に直接影響を与えた急報も多かったといいます。金州城の露と消えた若桜二十六歳。現在でも、山崎・藤崎両先生と共に殉節三烈士と称えられています。鐘?先生の祖国を思う熱き心には、感動を禁じ得ません。
郷土が生んだ偉大な巨星、武田・鐘?両先生。
本年も、100名を超える参列者が集いました。
上青木地区の小学生は、両先生の墓前清掃を毎年欠かさず奉仕してくれています。
また、剣友会の御協力のお陰で、途絶えておりました剣道大会も復活する事ができ、本年三回目となりました。
私たちは、この子供たちに両先生の功績を伝え顕彰していく事こそ大きな使命であると思うのです。
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